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by netzeth
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裏。

こんばんは~。ロイアイの日の余韻冷めやらぬうめこです。
昨日から本当にたくさんの方に来て頂いて、嬉しい限りです(*^_^*)
そして、ロイアイサイト巡りに夜更かしをしてしまって、寝不足ですよwwあーもう、ロイアイ大好き!

拍手たくさん頂きありがとうございました!皆様に楽しんで頂けたのかな~と思い喜んでおりますv

>6/12 コメント下さったN様 レス不要とのお気づかいを頂きましたが、一言だけ!とてもとても嬉しいご感想をありがとうございました! お楽しみ頂けて良かったです(^^)


さてロイアイの日にUPしたSS「いつかどこかで」の裏を書いたので、ここに載せておきますね。そのうち収納しますが。裏といっても、R18的な裏ではありませんw
よろしければ、続きからどうぞ。 






優秀な副官殿の目を盗み、私はお気に入りのスポット……もとい、第三資料室へと足を運んでいた。滅多に人が訪れる事のないその部屋は仕事の息抜きにはもってこいの場所である。
適当な場所に座ってしばらくの間のんびりと読書を楽しむ。持参してきた錬金術の研究書は昨日入手に成功したばかりのレアものだ。すぐには読む時間も無いと思っていたので、ここぞとばかりに夢中になって読み進めていたその時だった。
誰もこないはずの第三資料室のドアがキイっという静かな音と共に開いた。続いて誰かが部屋に入ってくる気配。
しかし、私は特に驚きはしなかった。
ここが私のサボり場所だと既に彼女には知られているからだ。
やれやれ……楽しい読書の時間は終わりか。
そして、私の予想を違わず、そろそろやってくるだろうと思っていた己の副官――ホークアイ少尉が並んだ棚の向こうに姿を現した。
きょろきょろと周りを見渡しながら歩いてくるのは、おそらく私を捜しての事だろう。床に座っている私にはまだ気づいていないようだが、その眉の間に寄っているシワを見て取って、あーこれはお説教コースだな、などと私は内心苦笑する。
――生真面目で少し鈍い彼女は私のサボタージュの理由をいまだに気づいていない。きっと手のかかる上官だと思われているだろうが、何も感情を向けられないよりはよほどマシである。そう、少尉がサボる私を捜している間は、間違いなく彼女の頭の中は私の事で占められているのだから。
――そんな小さな事で満足してしまえるほど私は彼女に対して、手を出しあぐねているのだ。
大事にしたいから強引な手段には出られない、かといってデートに誘っても本気にして貰えない。
このロイ・マスタングをここまで翻弄する女性は彼女をおいて他にはいないだろう。
それが憎らしくもあり、可愛くもある。
「中佐?」
そんな彼女は私を呼びつつ、だんだんと私の座る方へと近づいてくる。
やれやれ、観念するか。と私が腰を上げようとした時の事だった。
「きゃっ」
「少尉!?」
ちょうど少尉の頭上のあたりの棚から分厚いファイルがドサドサっと落下し、彼女の頭に当たってしまったのだ。
打ち所が悪かったのだろう、彼女はふらりとよろけるとその場にパタリと倒れてしまった。
「少尉!!」
私は慌てて駆け寄ると、彼女のそばに膝を着く。
頭を打ったなら動かさない方がいいだろうか、それともすぐに救護室に連れていくべきだろうか、と逡巡していると。
「ん……」
すぐに少尉は意識を取り戻した様で、うっすらと目を開いた。
「少尉? 大丈夫か?」
彼女に顔を近づけ、確認するように私は呼びかけた。
するとぼんやりと私を見上げた彼女は、
「ん……閣下……」
ゆったりとした動作で両腕を持ち上げると、私の首へそれを絡ませ、そのまま私の顔をぐいっと引き寄せた。
「なっ……少…尉っ」
間近に迫った、彼女の顔。そして唇。この体勢が何をしようとしているものか分からない私ではない。
すごく、ものすっごく惜しかったが、私は最大限の理性を振り絞り彼女に抵抗した。
「やめたまえ、少尉!」
「え……はい?」
そこで、はじめて気づいたといった風で彼女はぱっちりと目を開けた。そしてまじまじと私の顔を見る。
こんなに近くで見つめられたらドギマギしてしまうが、更に少尉はとんでもない事を言い出した。
「え……少尉って……そういう設定なんですか? なんですか、急に。貴方がそうしたいって言うなら仕方ありませんけど……。まあ、いつも同じでは新鮮味がありませんものね。分かりました。でも、どうしましょう……私そういう複雑なのは初めてなので……ちゃんとできますかどうか……」
――待て。なんの話だ。
設定ってなんだ、設定って。しかし、私のツッコミが入る前に、彼女は更に続けて爆弾を投下し続ける。
「あら? いつの間に軍服なんて着たんです? 今日は軍服プレイなんですか?……もうっ、お好きなんだから。そういえば昔からダメだと言うのに軍部でよく押し倒されましたね、私」
まて。まて、まて、まて。
軍服プレイ……なんてめっちゃしたいが、私はやった事ないぞ!! それとも何か? 誰か私より先に彼女を軍部で押し倒した奴がいるというのか!?
「待ってくれ、少尉。いろいろ話合わなければならないようだが……」
憤りを押さえつつ、私は極力冷静な声で少尉に話しかけるが、彼女は何かに気づいた様に私の顔に見入っていて、その耳に私の声は届いていないらしい。
挙げ句の果てに、上半身をガバリと突然起こすと、首にかかったままだったその両手で私の顔をぺたぺたと触りだしたのだ。
「え……あら? 閣下? いつからこんなに可愛くなったんです? すごい、お肌がつるつるですよ? ほら、この前気にしていた目の下のシワもありませんよ? 私は渋くて好きだったんですけど……何かしてとったんですか? シワ」
訳の分からん事を言いながらも彼女はペタペタと人の顔を触りまくる。そして……その、その触り方というのが、やけにその……性的…というか。触り慣れているというか、むしろ毎日触れてます…というか。その手の感触に私の背筋や腰はざわざわと震わせられっぱなしだった。
「や、やめたまえ! 君、変だぞ?」
「変なのは閣下です。なんか可愛いし、いつもはベタベタくっついてくるくせに今日はやけに嫌がるし。なんですか。倦怠期ですか? というかここどこです? いつのまに移動したのかしら……」
むっと口を曲げて拗ねる彼女は可愛いが、やはり明らかにおかしい。
「どこって。東方司令部第三資料室だが」
「…………え?」
そこで彼女はようやく自分の置かれた状況に気づいた……といった様に大きく目を見開くと、しばしフリーズしていたが。しかし、すぐに、
「もしかして……あの時の……?」
なんて、うんうんと頷いて何やら一人で納得している。
「そうね、そうだわ、そうよ……」
「あ~~少尉?」
説明が欲しくて呼びかけてみる。
自分の世界に入り込んでいた彼女はハッと顔を上げてこちらを見た。鳶色の瞳がゆっくりと細められる。
その瞳にあふれている感情の名を私は知っている。それは愛情…と呼んでいいはずのものだ。
「か…いえ、中佐」
そして、彼女は私を愛しげにじっと見つめると。
「ちゃんと仕事、してくださいね」
花が開く様な微笑みを見せた。
これほど美しい笑みを私は今まで見たことはない。
すい寄せられる様に私は彼女へと手を伸ばす。
どうしても、この微笑みを自分のものにしたかったのだ。だが、しかし。
「少尉!?」
その手が少尉を捕らえるより前に、私の目の前で彼女は再び意識を失ってしまったのである。


二度目に目を覚ました彼女もやはり最初は少し変だったが、やがていつも通りの彼女に戻った。
先ほどの出来事が何だったのかはもう定かではないが、今の私にとってはどうでも良いことだ。なにせ、少尉が初めて私のデートの誘いに応じてくれたのだから。それも彼女の部屋で手料理を振る舞ってくれるというのだ。
どうして突然あんなにもガードが固かった彼女が態度を変えてくれたのか。疑問が残るところではあるが。
――ちゃんと仕事、してくださいね……。
あの美しい彼女の微笑みを思い出しつつ、私は今夜のデートのために残った仕事を全力で片づけるのだった。


妻リザはデレてます。
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by netzeth | 2012-06-13 00:11 | 日記 | Comments(0)