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久しぶりに

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久しぶりにまったりした土曜日でした。お料理もできたし、お部屋の片付けもできました。夏コミ前からかなーり腐海だったので、すっきり。でもすぐに散らかるんだろうなww

以下小ネタです。マスタング組でワイワイ。


◆気遣いの男◆

直属の上司が不機嫌な顔をしている――なんてのは見慣れた光景だ。嫌みな将軍に当てこすりされたり、熱愛されているテロリストから殺害予告を貰ったりなどいろんな方面に大人気の己の上司がしかめっつらをしている事など珍しくない。まして、特に書類をため込んでは締め切りぎりぎりになって処理している姿などは日常茶飯事であり、その時には自業自得であるのにも関わらず彼は例外無く機嫌が良くない。とまあこのように、いつもなら上司が不機嫌なのは取り立てて驚くべき事ではなかったのだが、しかし。今日の東方司令部において前述の問題は深刻なものとして俺達マスタング組の者達に受け止められていた。
何故なら。
今日に限ってその不機嫌な上司が黒髪ではなく金髪で、しかも麗しい女性の方だったからである。
「というわけで。大佐。何したんスか? とっとと謝ってきて下さい」
「そうですよ~。中尉があんな顔なさっていたら、僕気になって気になって仕事が手につきませんよ~」
「待て。……どうして中尉が不機嫌な顔をしていると私がまず一番に事情聴取を受けるんだ」
部屋の隅っこで輪になってヒソヒソと話している俺達であったが、その輪の中心にいる大佐が不満そうに口を歪めた。
「他に誰が何をするっていうんですか。大佐が原因に決まっているでしょう」
「そうですよ。さっさと謝って機嫌を直して頂かないと……」
「いや、知らん。私は何もしてない」
「またまた~どうせなんか中尉を怒らせる様な事したんでしょう?」
「決めつけるな!」
あくまでも声を潜めてだが、大佐は憤慨した様に声を荒げる。あまりにきっぱりとした否定に俺、ブレダ、フュリー、ファルマンの面々は一様に顔を見合わせた。
「……どう思う?」
「う~ん、大佐が原因じゃなくて中尉があそこまで不機嫌な顔するかあ?」
「ですよねえ……」
「大佐が自覚してないだけでやっぱりなんかした、とか……」
「やっぱりそうとしか思えないよなあ」
「ま、大佐が原因だろうがそうでなかろうがとにかく中尉には機嫌を直して頂かないと……我々も仕事しづらいですな」
「とにかく中尉と話して理由を……」
「おい、こらっ。おまえ達、私を無視するな!」
円陣を組んで話し合いをしている俺達の輪から閉め出された大佐がまたも不満の声を上げる。そこで俺達マスタング組野郎共は一斉に振り向いた。無視から一転その視線を受けた大佐がたじろいで後ずさりする。
「な、なんだ」
「中尉に不機嫌の理由を聞くのは大佐が適任だと思う人!」
「はい」
「はい」
「へーい」
「はいっと、じゃ決まりッスね」
「賛成多数により本件は可決されました。では、大佐。お願いします」
ポンとファルマンに叩かれた大佐の肩が小刻みに震えている。
「待て、こら」
「なんですか? 多数決は民主制の大原則ですよ?」
「何が民主制だ! こんなのは数の暴力だろうが!」
「何言ってんスか。民主制目指している人が多数決否定したらダメでしょ」
涼しい顔で俺は言うと大佐は言葉に詰まった様で、ぐっと喉を鳴らした。彼に味方をする者はこの場には存在しないのだ。当然である。ホークアイ中尉はマスタング大佐の担当なのだから。
「だがな……」
それでも、いかに大佐でも不機嫌な中尉に近づくのはそれなりの勇気がいる様で、相変わらず渋った顔をしている。
「大丈夫ッスよ。『ははは、中尉。どうしたそんな顔して? 欲求不満かね?』とかセクハラじみた聞き方しなけりゃ、中尉も別に怒りませんって」
「するかっ……おまえ、私をどういう目で見ているんだ」
「まあまあ。とにかく我々は大佐になら中尉もあのような顔をしている理由を話して下さると思っているのです。大佐だけが頼りなんですよ」
「ま、まあ、な? 彼女は私にぞっこんだからな? よし、私が大人の男の気遣いってもんをみせてやろう。中尉から速やかかつスマートに理由を聞き出してみせる!」
ファルマンの見え透いたおだてに乗った大佐が自信満々に頷いて見せた。……扱い易い人である。
という訳で。
大佐が中尉に近づいていくのを、俺たちは遠巻きに眺めることになったのだが。
「ははは、中尉。どうした、そんな顔して? 二日目かね? 少し休んでくるとい……」
響き渡る銃声が大佐の台詞にかぶった。
顔を真っ赤にしながら発砲する中尉と逃げる大佐。俺たちはそんな二人をやっぱりただ眺めていることしか出来なかった訳だが。
「……なあ、大佐って本当にプレイボーイなのか?」
「あのデリカシーの無さで女性にモテテいらっしゃるとしたら、ある意味すごいですよね……」
「きっとデリカシーを高級菓子かなんかだと思ってるんだろうよ……」

ちなみに中尉が何故不機嫌な顔をしていたかと言うと……親知らずが痛んでいただけとかいう理由だったということを記しておく。
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by netzeth | 2012-08-19 00:46 | 日記 | Comments(0)