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台風

日曜日のイベント日は台風一過のお天気だと信じています、うめこですこんばんはー。土曜日辺りには台風に伴ってまた雨が大量に降ると思いますので、要注意ですね。警戒地域の皆様、お気を付け下さいね。


さて、拍手お礼文を更新いたしました。それに伴って以前のものを収納しました。前にしたのが7月だから3か月ぶりなんですね。自分でもびっくりしました。そんなに変えてなかったのかーと。そういえば、いつも拍手お礼文は3種なのですが、今回は間違って一つ多く錬成してしまったです。書いてないと思っていた話が書いてあった……。3種は変えたくないので、こちらにでも載せときます。


よろしければ続きからどうぞ。



拍手いつもありがとうございます(*^_^*)





◆甘い甘い飴玉◆



「あああああー! もう我慢出来ん! 腹が空いたぞ!!」
グーグーと鳴く腹の虫に耐えかねてロイが騒ぎ出したのは午後4時過ぎの事。
実を言うと朝から彼は何も口にしていなかった。早朝会議に遅刻しそうになり朝ご飯を抜いたのは自業自得だが、それ以降の忙しさで昼食も取り損ねたのは彼の咎では無いだろう。
「もう少々お待ちを。手が空いたら何か持って来て欲しいと先ほどハボック少尉にお願いしておきましたから」
手元からは視線は外さず、書類を手繰りながらリザが宥める様な口調で言う。
本来ならばリザ自身がロイの軽食を用意するのだが、彼女が動かないのはそんな余裕が無いほど忙しいからだ。正直席を立つ時間でさえ惜しいのだ。
「それにしては遅いな! ハボックの奴、何をしているんだ?」
「手が空いたら、と申し上げましたでしょう? 少尉だって忙しいんですよ。もう少しだけ我慢して下さい」
「嫌だ! もう我慢出来んぞ。私には糖分が必要なんだ。エネルギー補給しなければ人間は動けないんだぞ!?」
まるで子供の様に駄々をこねるロイにリザはため息をつく。
「今は目の前の書類に集中して下さい。そうしたら空腹だって紛れますよ」
「ダメだ。書類に集中しようにも腹が減って集中出来ん! あ~熱々のピッツァが食べたい。ニンニクの利いたパスタが食べたい。分厚いリブロースステーキが食べたい。アップルシナモンロールが食べたい。リザが食べたい」
「……さり気なくセクハラ発言を混ぜないで下さい」
「良いじゃないか、私はとにかく糖分が欲しいんだ! 甘いやつが!」
食料と甘いスキンシップ。二つの意味で飢えているとロイが訴えれば、
「仕方ありませんね……」
再び深くため息を吐いてリザが何かをポケットから取り出した。
「これでもう少し辛抱なさって下さい」
彼女の手のひらに乗っているのは、蛍光ピンクの包み紙も鮮やかな…飴玉である。
「なっ、そんな物で私が満足出来ると君は思っているのか!?」
子供じゃあるまいし。やはり二重の意味で憤慨するロイにリザは小首を傾げて悪戯っぽく笑う。
「そうですか? とっても甘い甘い飴玉なんですけど」
言うやいなや、リザは飴玉を包み紙から取り出して自分の口の中に放り込んだ。意表をつく行動にロイは一瞬呆気に取られ、ポカンと口空けてしまう。
その開かれた口元にリザが素早く唇を重ね、一瞬の口づけ…いや口移しをした。リザは口に含んでいた飴玉をロイの口内に押し込んだのだ。
「……ほら甘くて美味しいでしょう?」
「ああ……」
呆けた表情で頷くロイに、リザは一仕事を終えた満足げな顔を見せた。
「お待たせしました! 遅くなって申し訳ないッス」
その時、ノックもそこそこに執務室内に入って来たのはロイが待ちかねていたハボックだった。彼は片手にサンドイッチが乗ったトレイを持っている。
「飯のお届けですよ~ってあれ?」
しかし、ロイは彼に感心を示さず、ボーッと顔を赤くして固まっている。拍子抜けの上司の反応にハボックは首を傾げる。そんな彼に告げたのはリザだ。
「ありがとう、少尉。でも大佐はもう、お腹いっぱいのようよ?」
「へ? せっかく腹が空いたって騒いでるって言うから超特急で持ってきたのになあ…じゃあ代わりに中尉が食べます? 中尉だって今日はろくに飯、食べてないんスよね?」
「そうね。でも、ごめんなさい。私もお腹いっぱいなの。とっても甘い飴玉を食べたから」
「へ? 飴玉?」
そんなもので腹が膨れるのか、と不思議そうにしているハボックに、
「ええ、とてもとても甘かったから」
そう言ってリザは微かに顔を赤らめて笑うのだった。
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by netzeth | 2013-10-25 01:15 | 日記 | Comments(0)