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『光の道』より

大陸歴1925年 アメストリス首都セントラルシティ



その日、リザはいつになく緊張していた。もう三十を越えたいい年の女だというのに、今の自分はまるで少女の様だ――と苦笑してしまいそうになるが、こればっかりは仕方あるまい。なにぶん自分にはその手の経験が不足……というか皆無であるのだから。
何度も何度もおかしいところは無いか鏡で確認してみるが、いかんせん自分の事は自分ではよく分からなくて、リザははあっとため息を吐いた。こういう時、友人のレベッカが居れば頼りになるのだが。彼女はグラマン大総統の大総統補佐官を勤めあげた後、念願のいい男を捕まえて寿退職してしまった。今は新聞社・ラジオ局と幅広くマスコミ関連会社を経営する夫と共に子育て中である。家庭を持つ彼女をこんな事のために呼べる訳もない。
頼りになるのは自分しかいない、とリザは黒のロングドレス姿の己をじっと見つめてみた。
その昔、一度だけこのドレスに身を包んだ事がある。あの時は皆で写真を――という事で軍の仲間達と共にめかし込んで写真を撮ったのだ。
あの頃と今の自分を見比べて、リザは自分は変わったのだろうか、と自答してみた。髪は短くなった。もしかしたらシワも増えた……と思う。レベッカには、あんたなんで歳をとらないのよ! と半分冗談半分本気で罵倒された事もあったが、そんな事あるはずはない。このドレスが入ったのだから体型も変わっていない、と思いたいが、昔に比べれば衰えた部分も絶対にあるはずだ。特にリザは美容に興味を示した事がなかったから、アンチエイジングにはまったく自信がなかった。
彼からの要望とはいえ、どうして自分はこのドレスを着ていく事を了承してしまったのだろう、とリザは過去の自分を恨みたくなった。
そう、リザが上官であるロイ・マスタング大総統から誘いを受けたのは今朝の事だった。成熟した男盛りの彼は、歳に似合わぬ緊張した面もちで言った。君を食事に誘いたい、と。
リザはその時、冗談ではなく本気で腰が抜けるほどに驚いた。まさか、今更、と。何故なら、ロイがリザをデートに誘ったのは実にこれが初めての事だったから。
ロイを見る世間一般の目は昔から彼を女好きの男だと決めつけていたが、それはリザも否定出来ない。事実彼はイーストシティやセントラルシティ、いや、今となっては全アメストリスの女性に絶大な人気がある。もし、先の総選挙で立候補していたならば、その女性票だけで当選していただろうと噂されるほどに。
しかし、ロイのその姿が実は敵を欺くための仮面で、彼が本当は誠実な男である事はリザが一番よく知っていた。彼はその誠実さ故に、本当に本気の恋人を作った事はないからだ。ロイも男だから、それなりには女性と遊んではいるだろうが、その事は実はリザを安心させていた。
リザがロイへの思慕を自覚したのは何時だったろう。おそらく、彼がまだ父の元で修行をしていた頃だったのではないかと思う。その思慕が彼に焔の錬金術を渡す事になり、リザが軍に入る動機ともなった。そして、結果的に彼に重い罪を背負わせ、その後の自分達の行く道を決定付ける事になったのである。
とにかく、ロイが大総統となり、リザがその補佐官となって三年。いや、リザがロイの下についてからの長い年月。ただの一度もロイはリザをデートに誘った事は無かった。こんな話、ロイと近しい部下達でさえも信じないだろうが、これは事実である。
そんなロイからの突然の誘いにリザは大いに戸惑い、そして同時にまるで十代の少女の様な初々しい、面映ゆい気分を味わう事になった。
リザはロイが自分をどう思っているのか分からないほど鈍くはないつもりだった。女性として見られていないのではないか、と思っていた時期もあった。だが、そうではないとすぐに気づいた。
――彼は自分を大切に思っていてくれている。
それは間違いない。そしてその感情が男女のそれであるという事もリザは知っていた。彼と過ごした年月の中で、彼の言葉、行動、その全てがリザにそう教えてくれたからだ。
それでも彼には成さねばならぬ事があり、リザには果たすべき誓いがあった。だから、あくまでロイとリザは上司とその一部下であったのだ。
けれどその今までを、ロイは踏み越えた。いや、踏み越えようとしているのか。
そしてリザは今、現在進行形で悩んでいるのである。少しでも好きな男に美しい自分を見て貰いたいという女心で。だが、そうやって悩む事は軍事に政治にと悩む普段の自分と比べても、不快ではなかった。
「やだ、そろそろ行かないと……!」
壁掛け時計を確認するとリザは家を出るべくコートを羽織る。初めてのデートで遅刻というのは笑えない。
しかしその時リザは、ロイとの――想い人との初めてのデートに少しだけ胸を高鳴らせながらも、だが、何故突然……? という疑問を払拭出来ないでいたのだった。


大総統ともなると私的な出歩きでも護衛が付く。ホムンクルスに支配されていた軍国主義時代のアメストリスではその警備も仰々しいものだったが、ロイが大総統に就任してからは彼自身がその慣習を改正してしまった。
曰く、護衛など連れていてはデートを楽しめない――だそうだ。まあ、表向きは軍事予算の節減だともっともらしい理由をつけてはいたが。
昨年選挙を終え、議会が機能し始め、いまや実質的な国の最高権力者は議会の代表――首相である。故に大総統の地位自体が前ほど重要なポジションではないとロイは主張するが、それでもロイほどの立場の人間が護衛を一人も付けずに街を出歩く事をリザはあまり歓迎していなかった。
よって今日のデートを受ける上でリザは一つだけ条件を出していた。
それは。
「お似合いですよ、かっ……ロイさん」
「……うるさいぞ」
憮然とした顔で隣を歩く男を見上げて、リザはくすりと笑う。
「ふふ……メガネ、お似合いです」
リザが出した条件、それは――絶対にロイ・マスタングだと分からぬ様に変装をする事。
そして彼はリザの想像以上に忠実にその約束を果たしてくれていた。
久しぶりに見るサラサラと揺れる前髪。
彼はもう四十に届く年齢であるのに、髪を下ろすと昔と変わらず驚くほどに童顔になる。もしかしたら二十代に見えてしまうかもしれない。
そして、メガネ。うまい具合に目元のシワが隠れて本当に学生みたいで。とても軍のトップに君臨する大総統の地位に就く男には見えない。
堪えきれずリザはくすくす笑う。それがロイはえらく気に入らないらしい。昔から童顔を気にしていて、昨今ようやく歳相応の見かけになったと喜んでいたから、またそのコンプレックスが復活してしまったのだろう。
せっかく三つ揃えの仕立てのいいスーツでキメているのに、これでは台無しだとばかりにロイが言った。
「いい加減、笑うのをやめたまえ!」
気に入らない事があるとムキになるところは昔から変わらない。いまだに子供の様な彼をリザは愛おしく思う。
「すみません……。でも昔の仕返しですよ」
「何?」
「昔、私がメガネをかけて秘書の潜入捜査をした事を覚えておられますか」
「……ああ」
「あの時、貴方は私のメガネ姿を見て笑いましたよね?……その仕返し、です」
「んな!」
目を見開いたロイに、リザは艶やかな笑みを向けた。するとロイは降参……とばかりに両手を上げる。
「君……結構根に持つタイプだったんだな……」
「あら? 今更気づいたんですか?」
澄まし顔で言えば、情けない顔で嘆いていたロイは一瞬だけフッと真顔になった。
「そうだな……本当に、今更だな……」
「え?」
どういう意味だと首を傾げたが、しかし、リザがロイの言葉の意味を問いただす前に。
「着いたぞ」
二人の目指すデート場所へと到着していた。
ロイに促されるまま、リザは彼が選んだにしてはこじんまりとしたレストランへと入っていった。


家庭的な雰囲気のその店をリザは一目で気に入った。
出てくる料理もリザの口に合うもので。普段から高級な物を食べ慣れている様に見えるロイは、実はこういった庶民的な味を好むのだろうか、とそんな事をリザは考えた。
デートとロイは言ったがそんな色っぽい話題などこれっぽっちもなく、ロイとリザは軍部にいる時とさして変わらぬ会話を交わす。
「この前マイルズから要請があったイシュヴァール司令部の増員だがな、ようやく目処がつきそうだよ」
「そうですか。シンとの貿易拠点としてイシュヴァールの人口は年々増え続けていますからね。それに加えて、イシュヴァラ教の聖地としての観光需要に、砂漠横断鉄道の玄関口です。マイルズ将軍も大変でしょう」
「そうだな。積極的に現地のイシュヴァール人を登用する様に、そのための補助予算を計上するよう取り計らっておいた」
かつて共にイシュヴァール政策に臨み、イシュヴァールの復興に尽力した同志の名をロイは挙げる。
かつての内乱で深い傷をおったかの地は、シンとの鉄道開通を機にめざましい発展を遂げていた。イシュヴァラ教の教えを守りつつもイシュヴァールの民はなかなかどうして商売に長けていた様である。暮らしが豊かになれば自然と心も豊かになる。経済が安定するにつれて頻発していたテロ活動も徐々に減り、かつての敵アメストリス人の観光客も受け入れる様になり、民族間の確執は確実に解消されつつある。
イシュヴァール政策を行った者の一人として、リザはそれを心から喜んでいた。むろんそれで過去の罪が帳消しになるとは思ってはいないが。
「それで許されるとは思っていなかったがね……」
「え?」
リザは最初、自分が考えていた事を声に出してしまったのだと思った。けれど、その声は己ではなく深く響く低い男の声だった。しかしロイの顔を見つめても、彼はそれ以上その呟きについて何かを言おうとしなかったので、リザは話題を続ける事にする。
「よく議会が了承しましたね……。昔と違って軍備縮小の今、軍に予算を割くことは難しいでしょうに」
「ああ。しかしイシュヴァールは今やアメストリス経済に大きな影響力を持っている。その治安の安定が要というのは彼らも分かっているんだろう。イシュヴァールを無視する事は出来ないのさ」
実を言うと議員の中にはイシュヴァールの血を引く者や、イシュヴァラ教信者も存在するのだ。それはこのアメストリスという国が変わったという証しでもある。
「イシュヴァールの治安が乱れればシンとの貿易に影響が出てしまいますものね……そういえば近々イシュヴァールに関連する法案が議会に提出されると小耳に挟みましたが……」
「おお、そうだ。シンといえば。とうとうアルフォンスがメイ皇女と婚約したそうだぞ」
唐突にがらりと話題を変えたロイは、大ニュースだとばかりにリザに自慢げに語ってみせた。それにリザは苦笑する。
「情報が遅いですね。そんなのとっくに知っていますよ」
「む、なんだと? 誰から聞いた?」
「ウィンリィちゃんですよ」
いまや二児の母となり、母として、オートメイル技師として、忙しい毎日を送っている女性の名を挙げればロイはなんだ、と脱力した顔をする。
「身内が情報源では情報の早さで君には勝てそうにないな……」
「もう、勝ち負けではないでしょう? このようなおめでたい事に」
「いやいや、重要な事だよ。ではこれは知っているか? なんと、メイ皇女からいつまでもにこにこ笑ってはっきりしないアルフォンスに迫ったというぞ」
「知っていますよ。ウィンリィちゃんからエドワード君のプロポーズの話を聞いて、それを真似たそうですよ」
「――それは初耳だ。一体鋼のはどんなプロポーズをしたんだ?」
念願の身長も伸び、立派な青年となって更に父親となったエドワードを旧国家錬金術師制度が廃止された今でも、ロイは『鋼の』とかつての二つ名で呼ぶ癖が抜けない。
「さあ……なんでも錬金術師らしいバカなプロポーズだったとしか私も聞きませんでしたから」
「……バカとはずいぶんな言われようだな。しかしそれは、ますますもって気になるな」
「今度聞いてみたらいかがですか、エドワード君に」
教えてくれないと思いますけど、と付け加えるとロイは。
「いや、それでは遅い」
ぽつり、と呟いた。その意味を一瞬計りかねたリザは、そこで初めて気づいた。今日のロイが会ってからずっとずいぶんと饒舌だった事に。
口数が多いロイ。それは昔から緊張を紛らわせようとする時の彼の癖、だ。まさか未だにその癖が抜けていないのだとしたら、彼はリザと会ってから今までずっと、緊張している事になる。その事に気づいてしまうと、リザの方もついぞ忘れていた当初の緊張感が蘇り、ロイとの初デートというこの時間が何やらとても気恥ずかしいものに思えてきた。
そして、先ほどのロイの発言の意味をリザは心の中で吟味してみた。ロイはプロポーズの言葉をエドワードに教わりたい。しかも出来るだけ早く。もしかしたら今すぐに……? つまりそれは……。
「鋼のプロポーズは知らんが……実は別の男のプロポーズの話なら聞いた事がある」
ロイの声がリザを思考の海から引き戻す。
「え?」
「そいつは自分のお気に入りのレストランで奥方にプロポーズしたそうだ。その台詞はこうだ。『ここの料理は俺の知る中で一番俺好みだ。だが、君の作る料理には到底敵わないんだ。俺は毎日君の作った料理を食べたい。そうすれば、俺はもうこのレストランに通わなくて済む』……実にレストランにとっては商売あがったりなプロポーズだと思わんかね?」
「あの…それは……」
「事実、奴は二度とこのレストランに来ようとはしなかったよ」
ロイは誰とは明言しなかったが、リザには分かった。そのプロポーズを行った人物が誰であるのか。ロイがそのように懐かしい瞳で語る人物など他に心当たりがない。ここは、彼――ヒューズがかつて奥方にプロポーズした場所だったというのか。
リザは知らず知らずのうちに、ナイフとフォークを持つ手に力を込めていた。緊張を自覚する。そうして、無言でメインディッシュを切り分ける作業に集中するふりをした。そうでもしなければ、この空気に耐えられなかった。
ロイがかつて親友がプロポーズした場所に自分を呼んだ意味を、リザは意識せざるを得なかったからだ。ずっと緊張しているロイ。――これで彼の意図を読むなと言う方が無理だ。
口に運ぶでもなくただひたすら肉を切っていたリザに、とうとう意を決した様にロイが声をかけた。
「だから、私も……」
しかし、そこでロイは言葉を切った。リザは言葉の続きを息を殺して待ったが、彼は言葉を続けようとはしなかった。
ロイを見つめる。彼はまるで陸に上がった魚の様に口を開け閉めしていた。それは言いたい言葉がどうしても音にならず、声とならず、そして意味を持ってリザに届かない、届ける事が出来ないといった様子で。苦しげに顔を歪ませていた。
その苦悩の表情の本当の意味を。彼の想いを。今、この時のリザは知らなかった。
ただ、この時は彼が極度の緊張状態にあるのだろう、としか思わなかったし、リザ自身、彼を気遣う余裕もなく緊張していて、それどころではなかった。
やがて、ロイはその苦悩に満ちた表情を消すと、ふっと笑った。それは全てを諦め受け入れた様な――この上なく穏やかな笑みだった。リザは今まで、こんな顔をしたロイを見た事はなかった。
「私も、ここで食事をしようと思ってね」
彼の口から紡がれたのはリザの予想に反した言葉だった。妙な期待をした自分を恥じる気持ちと、少しだけ残念に思う気持ちがリザの中で入り交じっていて、その時のリザは気づけなかった。
ただ、ロイのその凪いだ海の様な穏やかな笑みはリザの中にほんの少しの不安をかき立てた。
今夜ロイがしようとしていた事を、そしてそれをロイが諦めて、代わりに決意した事を。この時のリザは知らなかった。もしも知っていたなら、もっとこの幸せを大事にすれば良かったと思っただろうか。
しかし、この時のリザには未来の事は分からなかった。故に、それ以上何も言わないロイにリザもそれ以上追求しようとはせず、やがて話題はまた他愛もない事へと移り……この夜は終わっていってしまったのである。

――イシュヴァール内乱における人道に対する罪、平和に対する罪――実質的にその戦争責任の罪を問う法案が議会に提出されたのはその翌日の事であった。


リザは走っていた。
ただひたすらに走っていた。
酸素を取り込むための呼吸は追いつかず、肺は悲鳴を上げていたが、そんな事など構わずに走っていた。
目指すのは彼の自宅。ロイは大総統となっても大総統官邸に住む事を良しとせずに、司令部からほど近い中央の一等地に居を構えていた。本来ならもっと普通のアパート住まいが彼の希望だったようだが、仮にも軍のトップがそのような質素な生活を送るのは示しがつかないと周りが大反対し、リザも警備の都合上賛成しなかったのだ。
走りながらリザは、あのロイとのデート以降に起こった出来事を思い返した。
イシュヴァール内乱における戦争責任を問い、関わった者を戦争犯罪者として処罰する――その法案が議会に提出された時、リザはついに来るべき時が来たのだ……と、冷静にその事実を受け止めた。自らが裁かれる事はもう、イシュヴァールで罪を犯したあの時から覚悟していたからだ。
議会に法案が提出されたと同時にアメストリス国内のマスコミは、こぞってイシュヴァール内乱鎮圧の正当性を疑い、あれは間違いだったのだ、人道に悖る最低の行為だったなどと書き立てた。軍に都合の悪い情報は一切報道させなかった、軍事独裁政権の頃ではとても考えられなかった話だ。これは大総統となったロイが、軍の検閲をやめ報道の自由を推奨した結果でもある。
イシュヴァール内乱時の非道が間違っていたのは事実であるし、情報が何の障害もなく国民にもたらされるのは、正しい国の在り方である。この事をロイもリザも喜びこそすれ、決して悲観したりはしなかった。間違っていた事がようやく正されたのだから。
やがてイシュヴァールの民もアメストリス人も区別なく、国民の、「イシュヴァール内乱における戦争犯罪者の罪が問われるべきだ」という機運は高まっていった。
これは平和の国となったアメストリスが国の内外に対して示さねばならないケジメだ、と訴えた議員はどこの誰だったろうか。
そして国民の声に押され議会議員の大多数の賛成をもって、イシュヴァールにおける戦争犯罪者の罪を問う――その法案は可決されるはず――であった。
だがそれに意を唱える者が現れた。
現アメストリス軍最高責任者ロイ・マスタング大総統その人である。
彼が問題にしたのはその法案の細かい内容だった。
法案の内容はイシュヴァールに参加した当時の軍人、その関係者の罪を問う――といったものだったが、彼はまずそこから指揮官クラス以下の一般兵は除くべきだと主張した。上に絶対服従を強いられる軍社会において、戦時に上官からの命令に背く事はすなわち己の身を危うくする行為であり、彼らは自分の身を守ったに過ぎないのだ、と。
しかしイシュヴァール内乱に関わった当時の軍上層部の人間は、キング・ブラッドレイをはじめ、あの「約束の日」に軒並み死亡・または処罰されている。ならばと追求の手はその下の、現地での実行部隊の指揮官クラスに及ぶ。
そこで次に問題とされたのは、特に殲滅戦に切り替わってからの人道への罪である。それまでの戦いは内乱鎮圧のために仕方のない事だったとしても、国家錬金術師を投入しての一方的な虐殺は人道に反する許されざる行為だというのだ。そしてこの殲滅戦こそが、イシュヴァール内乱問題の中心だとして挙げたのは、他ならぬロイ自身であった。
イシュヴァール殲滅戦に参加した国家錬金術師を当時統括していたのは鉄血の錬金術師、バスク・グラン大佐。しかし、彼は「約束の日」以前に死亡している。では責任の如何は誰にあるのか……と議論紛糾する議会に、一つの結論をもたらしたのもやはりロイであった。
現アメストリス軍最高責任者であり、そして殲滅戦に参加した国家錬金術師で、イシュヴァールの英雄と呼ばれた自分が責任をとる。故に自分以外の者の罪は問わないで貰いたい……と。
そう、彼は最初からイシュヴァール内乱の罪全てをその身に引き受けるつもりだったのだ。
そのためにロイはマスコミをも利用した。彼はイシュヴァール内乱の全責任が己にあると報道する様に仕向け、民意を操作した。踊らされた国民はロイこそイシュヴァールの咎人であり、彼以外の者に罪は無いと信じ込まされた。それどころか元々国民に人気があった彼は非難こそされずに、逆に潔し、と悲劇の英雄扱いされる様になってしまった。
事態はすべてロイのシナリオ通りに進んだのだろう。彼は己のみが戦争犯罪人として裁かれる舞台をまんまと仕立てあげてしまったのだ。
そしてこれは現政府においても都合が良かった。もちろん全てではないが、彼ら政治家の中には悲劇の英雄となった今でも衰えぬ、いや増しているロイの人気とカリスマ性を危ぶむ者がいたからだ。ここで彼に消えて貰えるならば、好都合と考える者が存在した。
はからずも己を犠牲にして下の者を――仲間を守ろうとしたロイの目論見と、ロイを邪魔に思っていた一部の政治家との利害が一致したのである。
そしてリザがこの事実を知ったのは、ロイが密かに議会にこの取引きを持ちかけ、そしてマスコミを使い民意を操作しようと裏工作をしていた段階での事であった――。


ロイの自宅前には警備兵も誰もいなかった。おそらくまたロイ自ら追い払ってしまったのだろう。焔の錬金術師であり錬成陣を必要としない錬成が可能なロイは、大総統となった今でも己の力を過信して、リザに心配をかける。そんなところも昔からちっとも変わっていない。
構わず門柱をくぐり、一人暮らしにしては広めのロイの自宅へと足を踏み入れた。補佐官として何度も訪れた事があるそこだが、自宅の中にまで上がり込んだ事はない。しかし、リザは今それを実行するつもりだった。
自宅の鍵は当然ながらかかっていたが、リザは呼び鈴で家主を呼び出そうとはせずに無言で懐から鍵を取り出すとさっさと扉を開けた。以前にロイから預かっていたものだ。使ったのはこれが初めてだが。
まだ整わぬ息が苦しい。けれど、もっと苦しいのは締め付けられる心の痛みだ。
家の中に入ると適当にあたりをつけて、リザはとある部屋に入った。そこはリビングなのだろうか。大きなソファーが置かれており、そしてリザの目的の人物が座っていた。
彼――ロイはリザの顔を見るなり、突然の侵入者に少しだけ驚いた顔をしたが、しかしすぐにその顔は穏やかなものへと変わった。それは、リザがあのデートの夜に見た表情とまったく同じもの。いまなら、分かる。それは全てを受け入れる覚悟を持った者の顔だった。
「やあ、中佐」
「……聞かないのですか。何故私がここに来たのか」
「聞かずとも分かるさ。長い付き合いだ。君の顔は嘘をつけない」
一拍おくと、ロイは続けた。
「とうとう、知られてしまった様だな……」
それはまるでイタズラが見つかってしまった子供の様な表情で。リザは言葉に詰まった。彼には悲壮感など微塵も感じられない。
「頑張って隠していたんだがね、どうして分かった?」
「……貴方が協力を要請したマスコミは、私の親友の夫の会社でした」
「ああ、なるほど。カタリナ……おっと今は違うか。彼女の旦那さんだったんだね、彼は。私の申し出を引き受けてくれて感謝していたんだがね……もっときつく口止めしておくべきだったな」
「お止め下さい」
リザは想いの赴くままにロイに訴えた。
「何をやめろと?」
「貴方がしようとしていることです。報道されてしまえばもう、後戻りは出来ません」
「君らしくないな。冷静になりたまえ。やめたらどうなる?」
「…………」
「……法案が通る前に布石を打った。これで議会は私の提案を飲むだろう。犠牲というものは少なければ少ないほどにいい。一人で済むならこれ以上のことはない」
ロイの言う事は正論だった。だからリザの理性はこれが最良の手だというロイの言葉を否定出来ない。リザには分かっていた。自分が許せないのは、憤っているのは理性ではなく感情の部分なのだ、と。そして今、リザはその感情を押さえようとは思わなかった。今までずっと押さえつけてきたのだ、今くらい解放してやっても構うまい。
「では何故…何故……! 私に何も言っては下さらなかったのですか!!」
「そこを突かれると、弱いな……」
途端にロイはリザから目を逸らして、ガシガシと頭を掻いた。


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 『Fever!!』より




火照った身体と、潤んだ瞳。赤い顔に、荒い息使い。今日の貴方はとっても魅力的過ぎて。どうしても襲わずにはいられなかったのです。
こんなに魅惑的な貴方が悪いんです、だから許して下さいね?


今日も慌ただしい東方司令部の一日が始まる。
登庁して軍服に着替えた瞬間から、息つく暇も無いほどの激務が待っていた。次々に運び込まれる決裁の必要な書類を片っ端から仕分けしていく。これは今日が締め切り。これは明日。日にちに余裕があるものは後回し。と、丁寧かつ迅速に作業を行う。これは副官であるリザの重要な仕事だ。上官の仕事をいかにスムーズに回せるか。それは常にリザにとっての命題であった。
その合間に自分の仕事もこなす。総務課に回す書類の作成、足りない銃器類の発注依頼を書くための在庫チェック。そして、日課の射撃場での訓練。身体が幾つあっても足りはしない。
それに加えて今日はイレギュラー要素がある。
リザはロイに渡す用の書類を揃えると、今日付けの締め切りのものだけを取り出して、手元のブリーフケースに収めた。
「他に今日中に大佐に見て貰わなければいけないものは無い?」
仕事部屋を見渡せば、あっちこっちから、俺も、私もと声が上がる。
「明日に回せるものは明日にしてちょうだい。どうしても今日というものだけよ」
「へーい、分かってますよ。いくら俺達でも、病気の上官を余計に働かせようとは思いませんて」
「だよなー。大佐ももう若くないんだから、無理させちゃあ悪いよな」
本人がこの場にいれば即座に炭コースの暴言を吐く怖い物知らずの金髪の少尉――ハボックが肩を竦めてみせた。それにリザは苦笑する。
「そうね、労わってあげないとね」
リザの上官ロイ・マスタング大佐から、本日休むと連絡があったのは今朝の事だった。
電話を受けたのは一番に来ていたフュリー曹長だったが、彼曰く、今にも死にそうな声だったとの事だ。話によると、ただの風邪らしいのだが。
そういえば昨日はやたらとくしゃみをしていたっけ。
リザはロイの顔を思い浮かべた。普段リザの目を盗んでは仕事をサボる事ばかり考えているロイだが、仕事自体を休むという事は滅多に…いや、リザの知る限りでは今までまったくない。身体が資本の軍人だから体力には自信があるのだろう。少々無理しても病気になるなんて事は今まで無かった。
風邪くらいなら病気を押しても出勤してくると思われるその上官が休むと判断したなら、それはよほど重症なのだろう。
それを思うと、そんな病気の時まで仕事をさせるのは胸が痛い。しかし締め切りは待ってはくれない。病気で休んで業務が滞ったなどと、それこそセントラルのお偉方やロイを敵視する同輩達に知られたら、軟弱な事よ、と誹りを受けるに違いない。
それはロイの、そしてリザ達の本意ではない。だからこそロイは電話で書類を持ってくるようにと伝言したのだ。
それにこれはリザにとっても好都合だった。
仕事にかこつけてロイの様子を見に行ける。正直心配で仕事どころでは無かった。一人暮らしのロイには、病気の時に面倒をみてくれる様な家族はもちろんいない。ご近所付き合いなんてしていないだろうから、頼れる知り合いもいないだろう。
唯一可能性があるとしたら、いつもロイとデートをしている女性達であるが、それは無いだろうとリザは思っている。
ああ見えてロイは見栄っ張りで、変なところで格好付けだ。自分の弱った姿など、上辺だけの付き合いの女性達に見せようとはしないだろう。
ロイに好意を寄せる女性達からすれば、そういう男の弱みを見せた方が母性本能が擽られるのだろうが。きっとロイが病気と知ったら、いそいそと彼の世話をしたがるに違いない。女とはそういう生き物だ。
――好きな男の世話をするのが最大の喜びの。
そこまで考えてリザは顔を顰めた。――自分もその女達の一人なのかもしれないと思い至ったからだ。しかし、ロイの病気を秘かに喜んでいる自分をリザは否定出来なかった。自分だけが彼の見舞いに彼の自宅を訪れる事が出来る唯一の女なのだから。
「これだけで良いかしら? じゃあちょっと行ってくるから、後はよろしくね」
「イエス、マム。大佐によろしく」
集めた書類をケースに入れて、リザは立ち上がった。一度着替えてから、ロイの自宅へと向かうつもりだった。


ロイの自宅は司令部から歩いて十五分ほどの距離にある、三階建てのフラットである。大通りから一本路地に入った場所にあり、適度に閑静で住むには最適の場所だった。近くにマーケットも存在し、生活必需品を購入するのも苦労しない。
リザはそのマーケットで買い物をしてから、買い物袋と書類の入った鞄を片手にロイの部屋の前に立っていた。寝ているところを起こすのは申し訳ないので、懐からあるものを取り出す。小さな犬のキーホルダーが付いたそれは、ロイの自宅の鍵だった。
必要になるかもしれないから持っていてくれ――という言葉と共に渡されたが、今まで活躍の機会は少なかった。使われたのは過去に一度、ロイが忘れた重要書類を取りに行った時だけだ。その時は重要書類を家に持って帰るなとさんざん説教したものだ。
それ以来鍵を使わない事を、ロイは不満そうにしていた。が、リザは気にしなかった。ついでに言えばロイがリザの部屋の鍵を欲しそうにしていた事も、気にしなかった。
自宅の鍵など渡したら最後、あの男は何時でもかまわずに押し掛けるのだろうから。それでなくともリザが非番の度に部屋にやって来ては、好き勝手に寛いでいくのだ。そして、帰れと言うのにも関わらず泊まっていくのも日常茶飯事。
結局なにくれと世話を焼きその逢瀬を拒めないリザにも責任はあるが、このまま調子に乗らせるのも本人のために良くないし、何より面白くない。
それでも結局のところロイの自宅の鍵を持っている――という事はリザの女としての矜持を満足させる結果になっているのだが。……幸いな事にリザはその事実に気が付いていなかった。
キーを鍵穴に差し込んでひねる。かちゃりと軽い音がして施錠が解除される。ロイの部屋は二階の角部屋であるので、一人暮らしの部屋にしては広い。キッチンとリビング、そして寝室に書庫代わりに使っている空き部屋――とそれなりの部屋数がある。
入ってすぐのリビングのテーブルの上に買い物袋を置くと、リザはキッチンを覗いた。シンクは使われた形跡がまったくなく、コップ類も一切見あたらない。ガスレンジの上にケトルの一つも見つけられなくて、リザはふうっとため息を吐いた。
思った通り、ロイは昨日から水分すらまともに取っていないようだ。つまり昨日自宅に戻ってからベッドに横になり、一度も起き上がっていないという事。
リザは次に寝室へと続く扉に向かった。ロイは眠っているだろうが、一応ノックをする。何度も入った事のある寝室ではあったが、やはりプライベートの最たる空間である。それなりの気を使うべきだろう。
「大佐? 私です。……お加減はいかがですか?」
「ああ……入ってくれ」
声をかけると、返事が帰ってきた。横になっているだけで眠ってはいなかったようだ。
「失礼します」
部屋に入ると重病人であるはずのロイがベッドボードに寄りかかって上半身を起こし、読書用のメガネをかけ優雅に本を読んでいた。
「な……何をしているんですか!」
「何って……読書」
「そういう事を言っているんじゃありません!!」
ベッドに駆け寄り、分厚い錬金術の専門書をロイから取り上げる。
「ああ……今、良いところだったのに……」
名残惜しそうな顔をするロイを、リザは睨みつけた。
「病人なら病人らしくしていて下さい」
「汗掻きながら寝て、起きたらだいぶ良くなった。ベッドで寝ているだけじゃ退屈だろう」
ぶつぶつと文句を言うロイを無視して、リザは彼の額に手を当てた。まだ少し熱い。汗を掻いて熱は少し下がったのかもしれないが、それでも平熱とは言いがたい。三十九度が三十八度に下がったところで、身体がいくら楽になっても、病人であることに変わりはないのだ。
「まだ熱があるようですよ。薬は飲みましたか?」
「……飲んでない」
「常備薬、切らしていました?」
「いや、あの風邪薬は苦いから嫌だ」
子供の様な駄々をこねるロイに、自分が熱が出てしまいそうな気分に陥る。何、お子さまみたいなことを言っているのだこの男は。
「だいたい薬なんて、人間の本来持つ免疫力を弱体化させるだけだ。必要ない」
そして、本当のお子さまでは無い分始末が悪い。また錬金術師だか科学者だか特有の屁理屈をこね始めたロイを、腰に手を当て仁王立ちで見下ろす。
「苦いとか苦く無いの問題ではありません。い・い・か・ら、飲んで下さい!!」
不満そうにロイは口を尖らせる。それは放って置いて、リザはリビングの薬箱から風邪薬をとってくる。コップに水を注いで一緒にお盆に乗せた。すきっ腹ではまずかろうとついでに買ってきたリンゴも剥いて持っていく。
「さ、お飲み下さい」
リザは薬を鼻先に押しつける。無言の圧力で迫られたロイは渋々リンゴを腹に入れてから薬を服用してくれた。
「やっぱり、苦い……」
「我慢して下さい」
ぴしゃりと言ってやるとロイはしゅんとしてしまう。やはり病気の所為かいつものロイに比べると威勢が悪い。それをちょっと可愛いなと思いつつ、次にロイが着ているものに目をとめた。それは確か昨日も着ていたロイ愛用のブランドのワイシャツである。
「大佐。もしかして、昨日から着替えてらっしゃらないんですか?」
「ん? ああ。昨日帰ってから具合が悪かったもんだから、ジャケットだけ脱いでそのまま……」
「ん、もう!」
呆れ声を上げて、リザは寝室のチェストを開ける。確かロイの寝着や下着類はここに入っていたはずだ。中から薄いブルーのパジャマと下着を取り出しそれをロイに渡した。
「着替えて下さい。汗を掻いているのでしょう? そのままではまた汗が冷えて、身体に悪いです。良くなるものも良くなりませんよ」
「いいよ……めんどくさい……それに動きたくないんだ。まだダルいし」
「ダメです」
「……まるで子供を叱りつける母親みたいだな」
「何かおっしゃいました?」
「……べ、別に」
「では大人しくしていて下さい」
動き出さない彼にリザは焦れて、パジャマを取り上げた。
「ちょ……中尉……」
「動けないというならば、私が着替えさせて差し上げます」
「こら……やめろって…」
リザはワイシャツのボタンに手をかける。下から素早く外していくと、ロイの逞しい身体が覗く。彼の素肌に触れた手が熱い。それは己の手の温度なのか、それとも発熱しているロイの体温のせいなのか。
「ちゅう……いっ」
女性に服を脱がされるシチュエーションが不本意なのかロイはしきりに嫌がる。しかしそれでも弱々しい抵抗しかしてこない。
そんなロイにリザは嗜虐心がそそられてしまうのを感じていた。いつもは立場が逆で、ロイに翻弄されっぱなしなのに。病気のロイはいつもと変わらない減らず口は叩くが、どことなく弱々しい。
むうっとした表情と赤い頬、潤み気味の瞳がなんだか妙に…その、可愛くて。リザはちょっと…ちょっとだけ悪戯をしてやりたい衝動に駆られた。
いつもいつも良いようにやられてしまっている自分。今日は絶好の意趣返しの機会なのではないか? 
彼の有能な副官ではなく、一人の女として、リザは本能のままに動き始める。風邪で弱っているロイにいろいろしてしまおうなんて、自分でもどうかしていると思う。もしかしたら、弱ったロイと二人きり……という状況がリザを酔わせているのかもしれなかった。
――今なら、彼を、私の、好きに出来る。
溢れ出す欲求は止まりそうになく――リザはロイの胸板を爪でつっと辿った――それどころかどんどんと暴走していく。
ロイの体温はとても熱くて。リザはひんやりとした己の手でその温度を奪うように、ぺたぺたと彼の身体に触れる。
「ち、中尉……その…止めてくれ……」
リザが着替え以外の意志――明らかに性的な意図を持って身体に触れているのに気付きロイが焦る。
「何故ですか?」
「その……そんな風に触れられたら、いろいろ反応してしまう…今日の私は君を十分可愛がってやれない」
「結構ですよ。……私が可愛がって差し上げますから」
「ち……リザ!!」
とうとうリザはロイの上に馬乗りになるとその顔を両手で包み込んだ。リザの大好きな深い黒の瞳。今だけは自分のものだ。



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by netzeth | 2016-06-26 02:32 | Comments(2)
Commented by いたこ at 2016-06-26 21:51 x
*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*

い、いつから発売でございますか!!!
サンプルを読まねばよかったと後悔中です…つ、続きが気になるぅぅぐ・゜・(ノД`)・゜・。

2012年ですか…ハガレンの存在は知っていてもロイアイを知らぬころ…悔やまれます!!!
通販開始されましたらソッコー購入させて頂きます!!
Commented by うめこ(管理人) at 2016-06-28 22:44 x
ありがとうございます(*´ω`*)近日発売です♪
2012年というとつい最近のようでもう4年前なのですよね……再録本編集がんばりましたので、そう言って頂けると大変嬉しく!!(^^)頑張って良かったーヾ(*´∀`*)ノ
いつもお読み頂き本当にありがとうございます!(今回は都合により書店通販のみとなりますが)よろしくお願いいたします♪