うめ屋


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by netzeth
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主語の無い話

「大佐。申し訳ありませんが、今夜も泊まりに行ってもいいですか?」
リザから発せられた際どい台詞に、その場に居た部下四名は吹き出しそうになった。彼らは顔を見合わせて唖然とするが、上司達はかまわず会話を続けている。
「ああ、いいとも」
「それではいつもの時間に参りますので、よろしくお願いしますね」
「分かった。待っているよ、あ、そうだ、ご飯は持参しなくていいぞ。実は私の方で用意してある」
「本当ですか? 助かります」
「ああ。だが、タオルは持って来てくれると助かる。一緒に風呂に入りたいからな。久しぶりに体中すみからすみまで洗ってやるぞ? 腹の辺りを洗うとずいぶんと気持ちよさそうにしていたからな……」
楽しみだ。と満面の笑みを浮かべるロイにリザも嬉しそうに微笑んでいる。
「あのお二人ってそういう関係でしたっけ……?」
「や、大佐がヘタレのせいでくっつきそうでくっつかない、ティーンエイジャー並の微妙でめんどくさい関係だったはずだが……」
「それにしても、我々の居る前であのような大胆な会話をするとは……」
「最近あの二人、仕事仕事でずいぶんと疲れてるみたいだからな……、疲れすぎてとうとう頭の中がお花畑になっちまったんじゃ?」
ひそひそと野郎共四人で好き勝手な想像している間も、ロイとリザの会話は続いている。
「ところで、お布団は持って行った方が良いでしょうか?」
「ああ。そうだな、その方が落ち着くだろう。いや、待て、一緒に寝るのだから必要ないか……うん、やっぱり、必要ないぞ」
「もう……あんまり甘やかさないで下さい。私が困ります」
「ははは、いいじゃないか。久しぶりなんだからおもいっきり可愛がりたいんだよ。ベッドの中では特に可愛らしいからな……仰向けにしてぐりぐりしてやる時の、手足をばたつかせた少し嫌がる姿もまた可愛いんだ」
「苛めちゃ嫌ですよ?」
「苛めじゃないさ。大好きだという愛情を注いでいるだけだよ」
「もう、そんな事言って……ちゃんと寝かせて貰わないと次の日が困るんですから」
「まあまあ、私の部屋に来てぐっすり眠れるはずないだろう? 興奮の一夜になるに決まってるんだ。きっと今夜の運動も激しいぞ?」
どんどんとピンク色になっていく、上司達の会話に部下四人は反応に困る。油断すると、リザのいけない姿まで頭の中で妄想してしまいそうになってしまう。
「おい、そろそろ誰か止めて来いよ。いい加減俺、泣きたくなってきた……こちとら、彼女と別れたばっかで、寂しい夜を過ごしてるっていうのによお……」
「本当に泣かないで下さいよ、ハボック少尉。泣きたいのは私だって同じです」
「こら、フォルマンまで貰い泣きすんなよ。大の男が二人して鬱陶しい。よし、フュリー行って来い」
「え、ええ!? ぼ、僕がですかあ?」
「そうだ。俺らが行ったら、邪魔するなと燃やされる可能性は大だが、お前ならば、間一髪、眼鏡を燃やされるくらいで許して貰えるかもしれん」
「ううっ…僕の本体は眼鏡って認識なんですかぁ……」
「いいか、このミッションを遂行出来たらお前をただのメガネから、勇気あるメガネに昇格させてやろう、頑張れ」
「まずメガネから離れて欲しいんですけど……」
ぶつぶつ文句を言いながらもフュリーはロイとリザに近づいていって、託された使命を果たすようだった。
「あのぉ~~」
「何だ? フュリー」
「どうしたの? 曹長」
「お泊まりなら、僕が明日のシフト交代しましょうか? きっと大佐もお疲れでしょうし……」
――何故その提案から入ったフュリー!!
際どい会話を止めさせるはずが、これでは火に油である。
残った部下全員で突っ込んだが、心の中での事なので当然話している三人には伝わらない。消し炭が第一希望としか思えぬ彼の言葉であったが、意外にもロイは怒る事なく、彼の申し出を好意的に受け取った。
「おお、気が利くなっ……と、言いたい所だが。私をなめるなよ、フュリー。一晩くらい寝ないで動きまくっても大丈夫な体力くらいあるぞ」
「そうよ、フュリー曹長。大佐はまだまだお元気だから、貴方が気をつかわなくてもいいのよ?」
「え、あ……そうですか。……で、でも…大佐が大丈夫でも、大佐がお元気だということは…中尉の方が、あの、腰とかお疲れになるんじゃ……?」
――だから、何故裸で銃撃戦を横切るような真似を…!!
もはや紐なしバンジージャンプが趣味だと笑顔でのたまうようなマゾ行為である。ロイ…どころか、リザにさえも蜂の巣にされそうだ。
「……え? 私? 私は別に疲れる事はないけれど……そうね、心配で気疲れはするかもしれないわね」
「え……え?」
「慣れさせるためとはいえ、やっぱり他人様の家に出すにはまだ子供ですもの。大佐にご迷惑をかけるんじゃないかって……」
「だから、気にするなと言っているだろう、中尉。私も犬は好きだからな、むしろあいつが来る夜を楽しみにしているんだぞ?」
「そう言って頂けると……」
「え…ええ?」
フュリーは混乱しているようだったが、その会話を聞いていた残る部下野郎達は、ようやく自分達の誤解に気づいていた。
「犬の事かよっ!」
「ま、まぎらわしい……」
「どおりでおかしいと思ったぜ……」
蓋を開けてみれば何とも脱力する真実に、ハボック、ファルマン、ブレダ達三人は再び顔を見合わせて苦笑する。
(そうだよな……あの大佐と中尉が司令部でんな話する訳ないよな……)
うんうん、とようやく事が腑に落ちて、三人で頷く。それで、めでたしめでたし……で終われば良かったのだが。
「ええ? 今のお話、大佐と中尉の事じゃ無かったんですか? 僕らてっきり、中尉が大佐の部屋にお泊まりにいくと……」
――何故、それを今言う!! 
メガネが余計な一言を言ったせいで、事態はややこしい方向に転がった。
「そ、そんな訳ないだろう! 私と中尉はただの上司と部下だ!」
「そ、そんな訳ないでしょう! 私と大佐はただの上司と部下よ!」
綺麗に男女の声が唱和し、男の方が白い手袋をはめて、女の方が腰のガンホルダーから銃を抜き出す。それから、遠巻きにしていた部下三名を振り返る。
「……で、一体どんな想像をしていたのかね、君達」
「……で、一体どんな想像をしていたの、あなた達」
そして、またも男女の声が綺麗にハーモニーを奏でた。それは部下達にとっては阿鼻叫喚への序曲である。
「「怒らないから、言ってみなさい」」
「嘘だ!!」
「フュリー! お前は、メガネ無し野郎に格下げだ! メガネキャラという属性を無くしてただの一般人に成り下がるがいい!!」
「ああっ、どうか、どうかっ……おたすけ……」 
その後は絶叫すらあげる事が叶わず、部下ーズは、炎と銃弾の恐怖に晒される。その難を何故か一人だけ逃れたフュリーは部屋の隅っこに避難しつつ、
「それ、格下げなんですかぁ……」
せっかく決死の覚悟でミッションを遂行したのに、言われ無き非難を受けてしばらくへこんでいたが。とある事実を思い出して、彼は首をひねる事になる。
(でも、中尉、僕が前にハヤテ号を預かりたいって言ったら……まだ子供だからって断られたんだよなあ……、大事な自分の家族を安心して任せられるって……もうとっくに、恋人以上の関係なんじゃないのかなあ?)
部下一同に制裁を加える上司達を眺めつつ、やっぱり彼らはめんどくさいのかもしれないと思うフュリーだった。



END
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ドタバタコメディ?かな。
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by netzeth | 2014-03-29 00:33 | Comments(0)

原稿してます

【通販連絡事項】 3/27 22:00までに頂いたお申込みには全て確認メールを返信済みです。メールが届いてないよ~という方はご一報下さいませ~。


何だか腰が痛いうめこです、こんばんは。これはあれか、もう寝ろとかそういう啓示か。いやいやいや今、原稿中だから。寝るな。百姓貴族に、作品を書く時間を取るにはどうすれば?というのがありましたが、「寝なければいーじゃん」という牛先生のお言葉は至言だと思われます。私は普通の人より寝ている自信がありますが、それでも眠い根性なしです。眠くなったら寝てしまいます。牛先生のようにはなれぬ。睡眠時間15分なんて、無理です、先生……。マジで、睡眠が足りないと、眠いだけなら我慢しますが、頭痛、気持ち悪さ、吐き気、腹痛、下痢に襲われるという軟弱さ。寝なくて良い体になるか、一日が48時間欲しい。欲しい。

世界フィギュアやってますね。日本でやっているせいで、ゴールデンタイムにお茶の間にいられないうめこは、リアルタイムで見られない!夜7時は早いよー。9時くらいにやってよー!でも、女子フリーは土曜日なので、見るぞ。

原稿中の恒例の部屋が汚いです。日曜日にかたしたはずなのに、今スゴイ事になってます。散らばった原作完全版に埋もれて床が見えない。重ねろ!というツッコミが聞こえた気がしますが、重ねたら下が取れないじゃん。下を引っこ抜いたら上が崩れたんだよ……。そして、本棚に戻したら原稿しながらすぐに読めないじゃん。もう部屋を機能的に整頓して使えないのは才能ですね。


拍手ありがとうございます(*^_^*)
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by netzeth | 2014-03-27 22:37 | 日記 | Comments(0)

三連休も終わりですね

金土と出かけていたので、何だかようやく休んだ気がしている日曜日です。しかし、今日で休みも終わり……ああ、休日ってどうしてこうも早く終わってしまうんですかね。とりあえず、本日起きてすぐに始めたことといえば、部屋の掃除です。腐海だったので。で、ごみ袋を台所に取りに行ったは良いのですが、何故か飲み物片手に部屋に戻って来たという…。Aをしに行ったのに何故かBをして戻ってくる…という現象ありますよねー。

5月のスパコミのスペースNOがもう発表されてましたね。スペースNOをオフライン情報にUPしました。今回は東です。西は搬出が混まないのがいいけどトイレが混むので、東がやっぱりいいです。さーて、原稿頑張らねばなりませんよ。これからやるよ!


拍手ありがとうございます~!

以下続きから拍手コメント(3/23分)のお返事です。

続き
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by netzeth | 2014-03-23 13:29 | 日記 | Comments(0)

やっちゃった?

ちょっとアホなことをしてしまって、落ち込んでます。ピクシブの過去作品を1ページ分まるまる削除してしまったようです。気づいたのは今さっきなのですが、3ページあったはずの自分のページが2ページしかなく、投稿したはずの過去のSSが無くなっておりました。

びっくりして最初はピクシブ側の不具合か何かだと思いましたが、特にそんな様子もなく。原因が分からないのですが、ページの下の全選択を選んだ後、すぐ下の削除ボタンをスマフォで見ているときにやってしまった…??としか考えられず。う~ん、う~ん、削除をする時って、ワンクッションあるんですよね、本当にいいの?みたいなの。それなのに、やっちゃたのか?自分? と信じられない思い。う~ん、う~ん。とりあえず何を投稿してあったのかよく思い出せないのですが、投稿しなおそうと思います……。ブクマしてくださっていた方、もしもいらっしゃいましたらすみません……。


拍手ありがとうございます~。
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by netzeth | 2014-03-23 00:19 | 日記 | Comments(0)

やってやった!

やりました!うめこはやりましたよ。
4月の半ば、原稿の山場辺りになるであろう日に休みを入れて来ましたよ!これで、修羅場っても一日余裕が出来ます(^^)(……その前に余裕を持って上げる気はないのか)
さー、あとは休みがあるからまだまだ大丈夫よね♪と余裕こかないように気を付けよう……。

最近私の周囲では風邪が流行っているようです。やはり季節の変わり目だからでしょうかね。まだまだ寒いのに職場では暖房が入ってなくて、震えます。うめこはいたって元気なのですが、風邪を引いてる人ばっかりなせいか、のど飴ばっかり貰います。食べきれなくて、おうちにいっぱいたまってるよー。

そういや、昔、ampmってコンビニさんありましたよねー。最近みないんですけど、無くなってしまったのかな?その昔、母上がampm(エーエムピーエム)をアムパムと読み、私を混乱の渦へと陥れた事がありました。電話で「アムパムってコンビニで待ってるね」とか言われたうめこは、そんなコンビニあったか?と真剣に悩みましたよ。や、確かに読み方が分からない人が読んだらそう読めるかもしれんですな。人って結構そうやって知らないうちにいろんなものを変な読み方で誤解して覚えているのかも。私はお洋服のブランドの読み方とか自信ないですー。



拍手ありがとうございます!
以下続きから拍手コメント(3/22分)のお返事です。

続き
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by netzeth | 2014-03-22 01:40 | 日記 | Comments(0)

春色ワンピース

――彼女が着たらとても似合うと思ったのだ。

明るい春の陽光が降り注ぐイーストシティの繁華街。通りがかったとあるブティックの前でロイは立ち止まっていた。女性向けの洒落た服が飾られているショーウィンドウ。春らしい華やかな色合いの服が居並ぶ中で、ロイが目を奪われたのは可憐な花柄のワンピースだった。
コトンリネンの柔らかな風合いのアイボリーカラーの生地に、薄ピンク色の小花が散らされている。膝下までの慎ましいスカート丈と、スタンドカラータイプの襟が更に清楚な印象を引き立てていた。マネキンに一緒に着せられているシャーベットカラーのカーディガンを羽織れば、それは完璧にロイの理想に合致する。
これしかない。
よく分からないが、そう思った。それを天啓と呼ぶのだろうか。
だが、さすがに女物の洋服を買うのは気が引けて、ショーウィンドウを眺めるだけにとどめるつもりであったのに。
「そちらをお買い求めですかあ~?」
などと女性店員にぐいぐい来られて、ロイは逃げる事が出来なくなってしまった。おまけに、
「サイズはいかほどですかあ~?」
との質問に、
「ああ、上から―――――だ」
と、女性のスリーサイズをスラスラと答えられてしまう自分にもさすがにどうかと思った。店員はプロなので営業スマイルを崩さないが、内心はどう思っている事やら。
それでも一目見てそのワンピースを気に入ってしまったのは曲げられない事実だったので、ロイは気がつくとブティックのレジ前でありがとうございましたーと店員に頭を下げられていた。
そこでロイはようやく冷静さを取り戻す。
手に持つは先ほど購入した花柄ワンピースとカーディガン。軽いはずのその手荷物が、急にずっしりと手に重く感じられてきた。
(……一体私はこれを買ってどうしようというのだろうか)
もちろん、自分で着る訳ではない。そんな姿を想像しただけで身の毛がよだつ。そうではなく、ロイはこれを彼女に着せたいと思って買ったのだ。しかし、しかしだ。ただの上司である自分がこれまたただの部下の彼女にどんな顔して渡せばいいのだ、こんなもの。
そこまで考えが及ばすに衝動的に買ってしまったが、渡す口実も勇気も無い自分が持っていた所で何の意味も無いものだ。
「あの、やはりへんぴ……」
ん、したいと申し出ようとしたが、
「またのお越しをお待ちしておりますぅ~~」
満面の営業スマイルでそう見送られれば言い出せるはずもなく。ロイは仕方なく服入りの紙袋を持ってブティックを出た。そしてそこで彼は思いがけない人物と会うのだ。
モノトーンでまとめられたシックな服を着た、すらりと姿勢の良い金髪の女性。ロイがこの紙袋の中身をぜひ着せたいと思う相手がそこに立っていた。
(ちゅ、中尉?)
あまりの偶然にしばし呆然としたロイだが、リザが熱心に何かを見つめているのに気がつくとその視線の先を追ってみる。彼女は間近に居るロイにも気づかぬほどに、店のショーウィンドウに魅入っているようだった。そこには、先ほどロイが購入したワンピースが飾られていたマネキンが据えられている。もちろん、ロイが服をはぎ取ってしまったので今は何も着せられていない。
「……大佐?」
そこでようやく、リザが傍らに立つロイの存在に気づいて顔を向けてきた。基本的に無表情の彼女の頬が少しだけ赤いのは、ロイに見られたく無い自分を見られてしまったからだろうか。
「や、やあ、中尉。き、奇遇だな」
対するロイは受け答えがしどろもどろになってしまう。彼女に着て欲しいと思った服を購入した――という行為が、どうしてもやましい事に思えてしまったからだ。
――男性が女性に服を贈るのは……その服を脱がせたいから。
そんなフレーズが脳裏をよぎって、余計にロイを慌てさせた。
(ち、違うぞっ!? わ、私はそんな、ぬ、脱がせる気なんて……ただ、純粋な気持ちで……!)
誰に対しての言い訳なのか、自分でもよく分からぬままロイは勝手に混乱していた。さらに目の前のリザの存在がそれに拍車をかける。
「ええ、本当に。大佐は……お買い物ですか?」
彼女の視線がロイの持つ紙袋に向く。ブティックの店名入りの紙袋を注視されて、ロイの焦りは頂点に達していた。
(この店で買い物したと知られた――? まさか、ワンピースを買った事にも気づかれて……いやいやいや、私があのワンピースを中尉に着せたいと思って買った事など彼女が分かる訳はない。ただ、何かしらの女性物の服を買ったと思われただけだ……ん? だが、それもまずくないか? もちろん私が着るとは思わないはずだ。それはつまり……?)
「どなたかにプレゼントですか……?」
「い、いや……」
ロイは口ごもった。
(ほら、ほらやっぱりだ! 中尉は私が女性へのプレゼントの服をここで買ったと思っている! 心外だ! 服なんて今まで女性に贈った事などないぞ! だいたい、手元にいつまでも残るプレゼント……なんて後腐れありまくりな物、遊びだけの女性に贈る訳ないだろう!?)
と、どんなに脳内で叫んでも当然リザには伝わる訳はない。
「やっぱりそうなんですね。こちらのお店のお洋服はとても可愛い物ばかりですから、大佐のお相手の可愛らしい女性にはぴったりだと思いますよ」
ロイの心など知らず、リザは勝手に納得しているようである。彼女が少しだけ寂しそうに言ったのと、その言葉自体にロイは引っかかりを覚えた。
「……君はこの店にはよく来るのかい?」
ロイは彼女は偶然通りがかっただけだと思っていた。しかし、リザの口振りはこのブティックをよく知っているようであったのだ。
「……あ、はい。……と言っても、お店の中には入った事はなくて、いつもショーウィンドウを眺めているだけでしたが。ここの服は可愛らしいものばかりで、私のような女には似合いませんし……」
そんな事は無い! とロイは大絶叫したかったが、天下の往来であるのと、リザが居る手前、何とか我慢した。
「つい最近までここに飾られていた花柄のワンピースもとても可愛くて……いいな、と思って通りがかる度についつい足を止めて眺めていたんです。もちろん、私にはとても似合いそうの無いものでしたが。でも、そのくせ、こうやって実際に無くなってしまったのを見たら、とても自分にとって大切な物を無くした…そんな惜しい気持ちになってしまって……」
どうしようもありませんね。と、リザはまたも頬を赤らめ、憧れを声に滲ませながらも、自嘲するように笑っている。
そんな彼女の顔を見ていたらば、ロイはたまらない気持ちになった。リザが求めているのは、彼女が軍人となった事で諦めてしまったものだ。女性らしく可憐で、清楚で、無垢な可愛らしさ。彼女はそれをとうに無くしたものとして、諦めてしまっている。いや、それどころか、自分にはそんなものは最初から無かったのだと思いこもうとしているのだ。
「ん!」
気がつけばロイは紙袋をリザに押しつけていた。突然のロイの行動に驚いているリザに、彼は言い添える。
「君に任務を与える」
「任務?」
ロイから紙袋を受け取った彼女は目を白黒させた。彼の行動と言葉の関連性が分からないのだろう。
「そうだ。……それを着て本日一五〇〇。中央広場の時計台で待つ事!」
「え……? 大佐、それはどういう……」
戸惑うリザは眉を寄せ、困惑した顔をする。そんな彼女にロイは厳かに告げた。
「いいか、よく聞け。君にはそれを着て、ウォーレン通りに新しく出来たレストランのメニュー、菜の花のマスタード入りピリ辛パスタの味見に付き合って貰う。今後その店が私のお気に入りになるかどうか見極めるための重要な任務だ。その後、同じ通りにある雑貨屋と古本屋にも付き合うこと」
「た、大佐……?」
何か言いたげなリザに、口を挟む隙を与えずロイは続けて叫んだ。
「か、勘違いするなっ!? 脱がそうと思って買った訳じゃないんだからなっ! 分かったか? 分かったら、解散!」
言いたい事だけ言って、ロイは踵を返す。自身も一五〇〇までに支度を整えるために自宅へと戻るつもりだった。

彼の後ろ姿を見送って、紙袋の中身をちらりと確認しながら。後に残されたリザはぽつりと呟く。
「……これって、デートのお誘い……よね?」

――腕の中のワンピースは、頬を撫でる風の温度に似た暖かな春色である。



END
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by netzeth | 2014-03-21 01:52 | Comments(0)

趣味は

【通販連絡事項】 3/19 22:00までに頂いたお申込みには全て確認メールを返信済みです。メールが届いてないよ~という方はご一報下さいませ~。


「ご趣味は?」と聞かれたら「妄想を少々……」と答える自信がある、というか答えるしかないうめこです、こんばんは。相変わらずロイアイ妄想だけは絶好調です。ロイアイ妄想でご飯食べれます。

さーて、本日の妄想は? ちょい前に貧乏リザちゃんを書いてましたが、逆にお嬢様リザちゃんはどうだろう?とか考えてました。本当ならば将軍家のお嬢様だったのですよねー。しかし、私のお金持ちのイメージって、パンが無ければお菓子を食べればいいじゃない、くらいだ!どんな偏見だよ! あれですよ、仔リザたんがそんな事言うんですよ。


「はじめましてお嬢さん、ロイ・マスタングです。これからお世話になります」
「はじめまして。マスタングさん。それから…あの……」
リザもじもじ。
「何でしょうか?」
「あの、お嬢さんなんて他人行儀に呼ばずに私も名前で呼んで下さって結構です」
「そうですか、分かりました、リザさん」
「いやだ、マスタングさんったら、リザさん、だなんて……」
(ははは、年上の俺から「さん」呼びは抵抗あるかな? リザって呼んだ方が……)
「リザ様、とお呼び下さいな?」(蔑みの笑みを浮かべて)
(!!!!!  まさかの様付け要請!?)
「すみません、こんな愚民と同列にしてすみません……」


と、お嬢様リザたんだとこうなる訳ですな。――こんな仔リザたん嫌だww



拍手ありがとうございます(^^)
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by netzeth | 2014-03-19 22:52 | 日記 | Comments(0)

今週は

【通販連絡事項】 3/18 20:00までに頂いたお申込みには全て確認メールを返信済みです。メールが届いてないよ~という方はご一報下さいませ~。


今週のうめこは週末の三連休を目指して生きてます。早くお休みになれ!しかしこの三連休が終わるともうゴールデンウィークが始まる4/29日まで祝日は無いんだよなあ。原稿のために4月の半ばくらいにお休みを入れちゃおうかな~ともくろんでます。修羅場中に一日休めるとありがたいんだよなあ。

原作に引き続きクロニクルを読んでます。DVDオマケの中尉おさわり未遂四コマ。あれ、もう大佐が中尉をおさわりしたい相手と認定している……という事実だけで胸が熱くなります。公式でリザにおさわりしたいって言ってるんですのよ!奥さん!例えパロディでも胸熱。そんな事しなくても触りたい放題じゃないんですの?


拍手ありがとうございます!
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by netzeth | 2014-03-18 22:29 | 日記 | Comments(0)

自家通販再開しました

自家通販を再開いたしました。スパコミまであまり間がありませんが、ご利用をお考えの方はよろしくお願いいたします<(_ _)>

なお、既刊『WEB再録3』と『WEB再録2』は残部僅少です。既刊『Dear my sweet home』は頒布終了いたしました。『恋のはなし。』も手持ち分は終了です。書店様の方にはまだあるようです。ありがとうございました。



拍手ありがとうございます(*^_^*)
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by netzeth | 2014-03-17 23:53 | 日記 | Comments(0)

ありがとうございました♪

帰宅いたしまして、眠気と戦いつつのんびりしています。うめこです、こんばんはー。

本日春コミにて当スペースにお立ち寄り頂き、本をお手に取って頂きありがとうございました!また、差し入れのお菓子を下さった皆様もありがとうございました!とっても嬉しかったです(^^)(留守にしていた時もありましてすみませんです;) 特に本日は暖かい陽気と言いながらとっても会場が寒くて震えておりましたので、お菓子の差し入れ大変ありがたかったです☆しっかり頂きまして、エネルギーにいたしました!美味しかったです(*´`)  お声をかけて下さったお方様もありがとうございました☆相変わらずイベントは緊張しておりまして、気の利いたことも言えずにすみません。でも、プリティ長嶋ネタにご反応を貰えてうめこはガッツポーズでしたww

本当に今日は会場が寒くて、装備が薄い分冬コミよりも寒かったかもです。後ろのシャッターが開いていて風が吹き付けてくるのが寒いこと寒いこと。一応自分は冬の恰好をしていたのですが、(安定のもこもこ)会場を見る限り春の恰好をしている方も多く見受けられました。特に、こんな寒いのに生足で歩くお嬢さんを見るとナイスファイト!といい笑顔で親指立てたくなります。女子力ですね。うめこはそれ母のお腹の中に置き忘れて来ましたのでこちらも安定のレギンス&ジーンズの二重履きです。

さて、もうすぐにスパコミが迫っているのでこちらも頑張りたいと思います。とりあえず明日からww今夜は休もうと思います。春コミに足を運んで下さった皆様、ありがとうございました!途中売り子をしてくれた相方氏もありがとう☆大きな大きな感謝を。


あ、通販の方は在庫が帰って来ましてからになります。


拍手ありがとうございます(*^_^*)
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by netzeth | 2014-03-16 21:59 | 日記 | Comments(0)